鎌倉探索の会 令和3年第1回企画
「鎌倉最古の杉本寺を参拝し、名越の切通しを歩く」実施報告書
日時:令和3年12月7日(火)10時~12時30分 |
コース: | 鎌倉駅~(バス)杉本観音バス停~杉本寺~報国寺~浄明寺緑地~お猿畠の大切岸~まんだら堂やぐら群~名越切通し~緑ヶ丘入口バス停~(バス)鎌倉駅 |
参加者: | 川崎、奥野、四方、徳永、小澤、犬養、永原、川俣、内野、田中、中山、清原、若林(文責)、会員13名、鎌倉ガイド協会ガイド2名 |
新型コロナウイルスの感染が収まりを見せてきたので、本年初めての会を実施することとなりました。今回は鎌倉ガイド協会の方2名にガイドをお願いしました。 日々寒くなる中、空模様を心配しましたが、かろうじて雨は降らず、ちょうど紅葉の季節、紅と黄に色づく樹々を楽しみながら、予定の全工程を歩くことができました。
杉本寺は鎌倉幕府が開かれる約450年前に建立された鎌倉最古の名刹で、坂東三十三観音霊場の第一番札所です。茅葺屋根の仁王門越しに見える石段は苔むした緑がしっとりと美しく、また石段沿いにはたくさんの奉納旗がはためき観音信仰の篤さを感じさせます。
つぎに訪れた竹の寺として知られる報国寺は、鎌倉探索の会では何度か座禅会をお願いしています。今回は時間の都合もあるため、山門でガイドさんの説明を聞くだけにとどめました。
報国寺から浄明寺緑地までは緩やかな上り坂が続きます。この道の左の崖際には昔の巡礼の道が残っており、晩年の北条政子もこの険しい道をわらじ履きで歩いたんだだろうか、などと想像がふくらみます。
浄明寺緑地からは鎌倉市街を一望できます。また箱根と丹沢の間には雪をかぶった富士山の絶景も見えるはずでしたが、生憎のうす曇り、遠く富士の裾が見えるだけでした。
浄明寺緑地を尾根つたいにしばらく歩くと開けた場所に出、お猿畠の大切岸が見えます。ここは三浦一族からの攻撃に備えるために鎌倉幕府が築いた防御用の壁と推察さられたことから「大切岸」と呼ばれてきましたが、近年の調査ではこの壁は大規模な石仕切り場の跡だとされています。
その後、まんだら堂やぐら群(丘陵山腹を穿って作られた仏堂的横穴墳墓で鎌倉地域に多く分布する特殊な遺構)を覗き、名越の切通に至りました。
名越の切通は、鎌倉から三浦方面に通ずるために尾根を堀り割って開削された要路です。道が険しく難路であったことから、「難越(なごし)」→「名越(なごえ)」となったと言われています。ここで集合写真を撮り、バスで鎌倉駅に戻りました。

名越切通にて
令和4年度も鎌倉ガイド協会にお願いしながら、8月を除く偶数月に鎌倉探索を行う予定です。企画の詳細・日程は後日連絡させていただきます。
若林記